2022年12月11日に、宇都宮市吉野の be off で「be off 公開ダンスゼミ」が開催されました。これは妻木律子さんが主宰するダンスセンターセレニテが毎月第2日曜日に開講している「クリエイションクラス」の年内締めくくりとして行われたもので、クラス参加者が踊り、お客がそれを見、そして踊りを考えようとする企画です。
はじめに妻木さんの口上ののち、「自己紹介ワーク」としてクラス参加者のソロが11名。それに妻木さんや他の参加者が絡んだり、絡まなかったりします。次に「自作品」として4名のダンサーによる自作発表。また妻木さんも理事を務める(一社)現代舞踊協会が主催した「夏期舞踊大学講座2022」で石井登氏の指導を受けたメンバーによる石井漠作品「食欲をそそる」の成果披露があり、最後はゲスト作品として石井武作品「不毛の種、踏み沁みるる」が上演されました。
この日 be off にいらしていた石井登氏は石井漠氏のお孫さん、石井武氏は同じく曾孫さんです。武氏はご自身のプロフィールに「日本独特の土着的な動きや古典舞踊を基礎とした現代芸術作品」と書かれておいでの通り、紛れもなく石井漠を初めとする日本モダンダンス界の先達から受け継いだ動きやポーズが随所に出てきます。普段目にすることの多い「バレエ系の人たちによる西洋風コンテンポラリーダンス」とは質が異なる、ある種太くて大きな柱に立脚した「世界に通ずる日本のダンス」であるなあと強く感じたことです。
撮影機材は Nikon Z 9 に Techart のマウントアダプタ TZE-02 経由でタムロンの 35-150/2-2.8 (Sony E) を付けて使いました。タムロン 35-150 は薄暗いことが多い小劇場での撮影には持って来いなんですが、残念ながらまだZマウント品が出ていません。TZE-02 経由だと Z 9 のAFエリア設定が3DトラッキングかオートエリアAFのみに限られますし、しばらく撮っているとアダプタがハングアップすることもあり、その場合は一度マウントアダプタごとレンズを外して「付け直しリセット」する必要があるなど問題山積なんですが、ニコンの純正レンズに相当品がない以上は致し方ありません。何でも来年はシグマもZマウントに参入するとか噂が流れてますし、シグマよりも断然ニコンと仲が良いタムロンには、ぜひこのレンズのZマウント品を発売していただきたい。その日を切望しています。