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2014年9月1日掲載
2014年9月9日訂補
2015年4月12日訂補

田村 努   Tsutomu Tamura 舞台写真・Web制作
Stage Photo, Web Creation
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 鉄道写真の愉しみ V   真岡鐵道真岡線   New Work
 Moka Line of Moka Railway - The Joy of Railway Photographs V


さて真岡線です。路線史みたいなことは真岡鐵道のサイトを始め、いろいろなところに出ていますのでそちらを参照。何よりも真岡線と言えばSLですよね。しかも弱小第3セクター(失礼!)のくせに本線を走るSLを2両、蒸気の代わりに圧縮空気で動くSLを1両と、動態保存されているSLを3両も持っているんだから凄い。動くんですよどれも。SLが自分で動くってことは、ありとあらゆるところに油を差して、常に人手をかけて管理してるってことです。しかも本線運行だと石炭焚いて煙を吐くので、あまり人家の密集したところだと走らせにくい。かと言って大都市から離れていてはお客が来ない。自治体の全面的なバックアップを得てこそ鉄道路線として続いている。そうした奇跡的なバランスの上になんとか成り立っている話なわけで、そんな線区がウチのご近所にあるんだから素晴らしい。

真岡線のSL運行は1994(平成6)年3月から始まっていて、すでに20年以上を経ています。当然沿線の撮影地は研究し尽くされていて、中にはほとんど100mおき位に「ここはこう、あそこはどう」と解説している凄いサイトもあったりします。とは言え有名撮影地でなくても路線の魅力はいくらでもあるわけで、今更誰かと似たり寄ったりの写真撮らなくたっていいじゃないですか。(もっとも、撮り尽くされているからどうせどこで撮っても誰かの写真には似るのかも...)沿線の皆様は概ね撮り鉄に対して好意的ですが、くれぐれも嫌われないように、マナー良く、愛想良く行きましょう。追っかけの皆様は、事故だけは起こさないよう、ご安全にお願いしますね。

撮影機材:ニコン D3300. レンズ:DX 18-300mm f/3.5-6.3G VR. 三脚は使わず、すべて手持ちでシングルショット撮影です。
撮影年月:2014年7-8月, 11のみ2014年5月. 詳しい撮影日時とデータは各カットのExifを参照。



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各画像の著作権はすべて撮影者に帰属します。
二次使用は固くお断りいたします。


01 126列車 市塙-多田羅

02 回6100列車 真岡-寺内

03 下館駅 真岡線はここから始まります。下館駅の真岡線ホームは国鉄線時代のまま1番線を名乗っていて、柵で隔てられたJR水戸線ホームが2番線です。

04 モオカ14形(二次車)車内 ロングシートです。運転席は左側半室で、右側前面窓部分には乗客が立ち入れます。かぶりつきや後面展望が好きな人にはたまりません。
整理券式のワンマン運行で、後乗り前降り・車内精算が基本です。

05 下館-下館二高前 車内から撮影。下館市街地西側の住宅地内を走ります。

06 6103列車 下館二高前-折本 下館到着後の「SLもおか」号を真岡の車庫まで送り込むための列車です。回送ではなく営業運転ですから、ディーゼル機関車牽引の客車列車を特別料金なしで楽しむことができます。

07 6001列車 下館二高前-折本

08 6001列車 下館二高前-折本

09 128列車 真岡-寺内

10 6002列車 真岡-寺内


11-15 真岡駅
真岡鐵道と真岡線の中心となる駅です。構内にはSLや気動車の整備庫があり、転車台や給炭・給水設備のそばまで行ける見学通路も作られています。駅舎と合築の情報センター4階にはSLギャラリーや鉄道遊具がありますし、2013年4月に「真岡鐵道SLキューロク館」もできて、真岡駅一帯が丸ごと鉄道ミュージアムのようになっています。

11 真岡駅舎 真岡市情報センターとの合築です。真岡鐵道本社もこの中にあります。

12 6002列車 真岡駅 上りSL列車は真岡駅で9分間停車します。家族連れに大人気の撮影タイムです。後ろの建物はSLキューロク館

13 6002列車 真岡駅 普段は煙を抑えて走る真岡線のSL列車ですが、構内の広い真岡駅では派手に煙を出してサービスしてくれることもあります。

14 6002列車 真岡駅 この日は珍しくC11が牽引。

15 5台のSL撮影会 2014年8月2日“キューロク”サマーフェスティバルにて。本務機 C12 66、予備機 C11 325、展示機 49671、それに真岡駅舎とキューロク館の建物を合わせてSL5台と言うわけです。実機のSL3両に間近で接することができるのは真岡鐵道ならではです。

16 125列車 北真岡-西田井 遮断竿降下前の踏切道内で撮影。

17 124列車 西田井-北真岡
   五行川橋梁
夏向きの撮影地です。この付近には釣り人も多く訪れます。

18 6002列車 西田井-北真岡
   五行川橋梁
小貝川橋梁とともに、国内現役最古のポニートラス鉄橋として土木学会の2011年選奨土木遺産に指定されました。1894(明治27)年に製造され、1913(大正2)年から現在地に設置されています。橋台の煉瓦はイギリス積みだそうです。

19 6002列車 益子-北山
   小貝川橋梁
橋台のコンクリート部分に、土木遺産に指定されたことをあらわす銘板が取り付けられています。

20 6002列車 七井駅 この日はC11の牽引。

21 6001列車 多田羅-市塙 上り列車の天矢場の坂お立ち台と並び、下り列車の多田羅発車が真岡線でもっとも有名な撮影地でしょう。ここはいつ行っても朝から(!)大混雑しています。
煙が多ければ迷わず望遠で引っ張る縦位置ですが、この日は...

22 124列車 市塙-多田羅 伊許山(いこやま)園地付近。植栽で「いちかい」と自治体名が書かれています。

23 6001列車 多田羅-市塙


24-28 市塙駅発車
運行開始当初に「煙害だ」との苦情が出たりして普段は煙を抑えて走っている「SLもおか」号ですが、下り列車が市塙駅を出てしばらくすると25‰の登り勾配があり、周囲の人家も比較的疎らなため、市塙駅発車の際には普段から煙を出すことが多いです。下り列車で煙を期待できる人気の撮影スポットになっています。

24 SL夜行 市塙-笹原田 特別なイベント運行の時は、特に盛大に煙を出してくれます。

25 6001列車 市塙駅 この日は特にイベントではなかったんですが、凄い黒煙ですね。

26 6001列車 市塙駅

27 6001列車 市塙-笹原田

28 6002列車 市塙駅 上り列車はほとんど無煙のエコ運転が普通です。

29 6001列車 市塙-笹原田
   篠崎踏切付近
25‰の登坂ですが、このように煙を出すことは決して多くありません。

30 6001列車 市塙-笹原田
   中村寺付近
篠崎踏切のすぐ先で森木立に入り、急なカーブで切り通しを抜けます。

31 6001列車 市塙-笹原田
   中村寺付近

32 6001列車 市塙-笹原田

33 121列車 天矢場-茂木 こう撮ると山岳路線のようにも見えますが、あくまでも里山です。

34 6001列車 天矢場-茂木 笠間街道踏切から。

35 6002列車 茂木-天矢場 25‰の上り勾配。写真右側にいわゆる「天矢場のお立ち台(有料)」があります。ドレーンはサービスですね。

36 6002列車 茂木-天矢場 道の駅もてぎ脇。道の駅では上り下りともSL列車の通過を知らせるアナウンスが行われ、見物客が大勢出てきます。

37 6002列車 茂木-天矢場 36と同じ列車です。

38 6001列車 茂木駅 終着駅到着後、しばし撮影タイムとなります。

39 茂木駅の転車台 茂木駅には機回し線脇から転車台まで見学通路が設けられています。

40 転車台

41 発車を待つ124列車 茂木駅

42 6002列車 北真岡-真岡

43 回6100列車 真岡-寺内

44 6103列車 真岡駅 下館からDLに牽かれて「SLもおか」号の編成が帰ってきました。


45-54 C12 66 のディテール
茂木駅では、方向転換と給水を終えたSLを見学者通路に一番近いところに留置してくれます。手を触れることこそできませんが、本線を運行するSLのメカニズムを間近で観察することができます。(SL見学のための入場には100円の特別入場券が必要)

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54 福島県川俣町に保存されていた機体を譲り受けたので「川俣号」の名があります。ちなみに僚機の C11 325 は新潟県水原町(現 阿賀野市)に保存されていたので「水原号」です。


55-57 モオカ14形気動車
2002(平成14)年から運行を始めた気動車で、真岡鐵道開業以来のモオカ63形がすべて置き換えられました。全9両のうち1両目と2両目(一次車)が富士重工で、3両目以降(二次車)は日本車輌で製作されていて、細部に違いがあります。

55 真岡駅留置中車両 手前の線路の奥と、その先の車庫内にいるのが一次車、他はすべて二次車です。床下の燃料タンクの位置が一次車は4位側ですが、二次車は1位側です。天井に装備されたクーラーとベンチレータの形状も異なります。

56 前面 手前が一次車、奥が二次車です。まず気がつくのが前照灯とワンマン表示窓の違いです。貫通幌受けの上部形状にも違いがあります。二次車には貫通路ふさぎ板の裏面に車番表記がありますが、一次車にはありません。一次車の前面ステップは当初曲げ棒だけでしたが、後からステンレス製の大型のものが増設されました。二次車のステップは当初から大型のもので、腰部と同じ色に塗装されています。一次車製造当時はSLを含む全列車をJR水戸線に乗り入れて小山駅発着とする計画があり、JR仕様の無線アンテナ(屋根上)や保安装置が設けられましたが、その話は立ち消えとなり、二次車にはそうした設備が装備されていません。

57 側面 左が一次車、右が二次車です。一次車は側面と天井との接合部分が隅切りされた平面形状で外雨樋ですが、二次車は前頭部を残して別コンターの張り上げ屋根・内雨樋になっています。また二次車では屋根上点検用のステップと天井手摺りが設けられています。一次車はセミクロスシート、二次車はロングシートで、定員表記も4人分異なっています。

58 126列車 市塙-多田羅


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真岡線の写真はこちらにもあります。

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